今回のお話するテーマはペット保険は必要なのか?です。
- ペットにかかる治療費が高いって聞いたけど、大丈夫かな…?
- お金がないのに病気になったら払えるか不安…。
- 身体が弱い子だからペット保険に入っておいたほうが良いのかな…?
ペットにかかる治療費はすべて自費診療なため、非常に高額です。その上、今はとても世知辛い世の中になり、生活もギリギリ…という方は多いのではないでしょうか?
そんな時に目に入ってくるのがペット保険という存在。では、このペット保険は本当に必要なのか?どんな人だったら加入するべきなのか?の疑問にお答えしていきます!
ペット保険とは
保険について

そもそも、ペット保険とは一体どういった保険なんでぇ?
ペット保険は、ペットが病気やケガをした時の治療費を補填するための仕組みです。
ペット保険に加入することで、予想外の高額な治療費がかかる場合でも補償されるので、経済的な負担を軽減できます。
ペットを家族同然に愛している飼い主にとって、ペットの健康を守るための手段の一つとなると思います。



万が一の時も安心なのね。
補償の範囲と内容



ペット保険の補償ってどこまで補償してくれるんでぇ?
ペット保険の補償範囲には、入院、手術、通院などが含まれますが、ワクチンや予防接種は補償対象外となることが一般的ですね。
- 生まれつき持っている病気
- 異物誤飲
- 健康診断、ワクチン(予防接種)、歯石除去などの予防医療
- 出産
- 去勢・避妊手術
- 飼い主の過失によるケガ
- 自然災害によるケガ
※この他にも補償対象外になる病気や、ケガが各種保険ごとに定められているケースがあります。



こりゃ〜、注意が必要だねぇ〜。



アンタ自身のためなんだから、これぐらい知っておきなさいよ!
補償タイプの違い
ペット保険には3つの補償タイプがあります。
例えば38万円かかる治療費だったとします。
内容 | 日数や、回数 | 金額 |
---|---|---|
通院 | 1日目 | 76,000円 |
2日目 | 1,000円 | |
入院 | 4日間 | 76,000円 ※一日19,000円 |
手術 | 1回 | 227,000円 |
合計 | 380,000円 |
補償タイプごとに分けるとこうなります。
名称 | 内容 | 補償額 | 自己負担金 |
---|---|---|---|
定率補償 | 補償限度額内から一定の割合で補償する | 266,000円 ※70%補償の場合 | 114,000円 |
定額補償 | 通院・入院・手術の一日決まった額まで補償する | 187,000円 ※通院1万円、入院2万円、手術10万円まで補償する場合 | 193,000円 |
実費補償 | 一定の回数、補償限度額まで全額補償する | 380,000円 | 0円 |
大体ですが、ペット保険は補償割合が50%から70%程度で、万が一の際に保険金が受け取れる仕組みになっています。
補償内容は保険商品ごとに異なるため、加入する際には自分のペットに合わせて最適な保険を選ぶことが大切ですね。



結局どれが良いのかしらね〜。



回数重視なら定率補償、入院重視なら定額補償、一括重視なら実費補償かな。
結論から言うとほとんどの人がペット保険は『いらない』



治療費を補償してくれるんなら便利だけどよ、ペット保険はペットいたら必ず加入したほうが良いんかい?
いえ、そんなことはありません。実際、ほとんどの人がペット保険はいらないだろうと個人的には感じています。その理由は以下の5つです。
高額な保険料
1つ目のペット保険が不要とされる理由は、その高額な保険料です。
多くのペット保険の月額保険料は非常に高く、年間で数万円から十万円以上かかることがあります。飼い主にとって、毎月の家計に対する負担が大きくなり、これを負担することで他の必要な支出に影響が出る場合があります。
ペットの治療費を想定しても、毎月の支払いを合計すると、その金額が高額になることがしばしばあります。



た、たしかに…。毎月3000円とか払ってたらとんでもない額になっちゃうわよね…。
本当に必要な高額治療や、予防は適用外
2つ目のペット保険がいらないと考えられる理由は、本当に必要な高額治療が補償の対象外であることが多い点です。
例えば、ワクチンや予防接種、避妊や去勢手術などの予防措置は一般的に補償対象外です。他にも特定の病気治療や、先天性疾患に対する治療費が補償されない場合があります。
このため、保険に加入していても、必要な時に十分な補償が受けられないというリスクがあります。



よく考えないと、カモにされるばかりだな…。



は、入ってたのに使えないなんて…。それじゃ困るよね…。
環境が良ければペットはほとんど病気にならない
3つ目のペット保険がいらないと考えられる理由は、飼育環境が良ければペットは病気になりにくいからです。
犬猫でオッズ比が有意に高く、長寿に関わっていると考えられる飼育の項目として「毎年予防接種をした」、「毎日散歩をした」、「同居動物がいた」、「食事として手作り調理を与えた」および「牛乳を与えた」などがあげられた。これらの項目はいずれも飼育者が動物の飼育にどれだけ手間をかけているか、いいかえるならばどれだけ愛情をかけているかを示す項目と考えられる。
犬と猫における長寿に関わる要因の疫学的解析 – 獣医疫学会
多くのペットは健康で、年に一度の予防接種や簡単なケアだけで済むことが多いので、ペットがほとんど病気にならない場合、その治療費に保険料を支払うメリットが少ないと感じる人が多いです。
もちろん、病気やケガのリスクはゼロではありませんが、健康なペットの場合は特にそのように感じることが多いでしょう。



僕たちのように家の中、段の高いケージの中で過ごすとほとんど病気しないんだよね。



お外に出たりすると、やっぱりケガしたり、病気もらいやすいのよね〜。
補償範囲の制限
4つ目のペット保険がいらないと考えられる理由は、ペット保険の補償範囲には一定の制約があり、全ての治療や医療サービスがカバーされるわけではないからです。
一番は限度額や、限度回数が決められていることが大きいと思います。これがあるために、かけた分以上の元が取りづらくなっています。



大きい治療費がかかったのに、限度額があったら負担は大きくなるばかりだわ…。



保険は病気になるかならないか、一種のギャンブルとも言えるからな…。慎重にプランを見定めないと後悔するぞ。
自己負担額の存在
5つ目のペット保険がいらないと考えられる理由は、ペット保険に加入しても、補償割合は50%~70%が一般的であり、全額が補償されるわけではないからです。
飼い主にとって、保険金による補償に加え、残りの治療費を支払う経済的負担は大きいものです。
特に、加入している補償プランによっては、補償の割合や上限金額が異なるため、十分な保険金が得られないケースも考えられます。



多くの場合、結局、自分でも払わなきゃいけないのには注意が必要だね。



せ、せっかく保険に入ってるのに自分でも払うんだ…。これは知らないで入ると困っちゃうね…。
ペット保険が必要なケース



なるほどな。基本はいらねぇってことは分かったぜ。だけどよ、ペット保険が必要になるケースっつうのもあるだろ?一体どういう人なんだい?
ペット保険の考え方は、人間の医療保険とほとんど一緒です。以下のようなケースは加入を検討しても良いと思っています。
ペットが肥満傾向にある人
ペットが肥満である場合、肥満は糖尿病や心臓病、関節の問題など多くの健康問題を引き起こす可能性があるので、ペット保険の加入を検討する価値があると思います。
実際、うちの飼い猫も肥満傾向にありますが、急に体調が悪くなって、処置したら8万円請求されました。原因は太り過ぎ…だったようなので、これからも動物病院にお世話になる可能性はあります。
ただし、審査で落ちる可能性があるため、注意は必要ですね。



多頭飼いすると食事の調整が難しいのよね。



段の高いケージにして、適度な運動も必要だね〜。
3歳以上の野良猫をペットにした人
3歳以上の野良猫をペットにした場合は、ペット保険を検討する必要はあるかなと思います。
っというのも、野良猫で育ってきた猫は栄養を満足に取れていないことが多く、基本的に寿命が短くなります。
猫の飼育状態 | 寿命 |
---|---|
家猫 | 13〜18年 |
半家猫 | 10〜15年 |
野良猫 | 5〜8年 |
さらに、不衛生な環境からいきなりキレイな衛生環境へ移り住むと、常在菌が変化し、免疫系が崩れます。このせいでたびたび体調を崩したりしやすいですね。
子猫の場合だったらそこまで問題にならないのですが、成猫の場合はどうしてもそのような結果になりがちなので注意が必要です。



外に出すとケガも多くなっちゃうんだから!気をつけなさいよ!



飼育崩壊した家から来た保護猫は体調を崩しやすいから保険に入る価値はあるかもしれないな。
何度も通院したり、入院することに不安がある人
歳を重ねていくと、何度も動物病院へ通院する必要が出てくる可能性があるので、不安がある人は保険加入も検討するのが良いでしょう。
ペット保険に加入していれば、これらの治療費の一部を補償してくれるため、飼い主の経済的負担を軽減できるので、回数によっては保険に加入するのも良いかと思います。
この場合は、回数無制限の定率補償などを選ぶと良いですね。



入院するケースはお金がかなりかかっちゃうから、この場合は保険はありがたいわね!



私達のような若い猫は入院するケースはケガ以外ではほとんどないから、実際使うのは歳をとってからなのよね…。
急な出費に耐えられるお金を持っていない人
ペット保険に入ったほうが良いケースは「急な出費に耐えられるほど貯金、資産を持っていない」場合ですね。
ペットが突然病気になったりケガをしたりすることは予測できません。こんな時、生活できるだけのお金しか持っていなかったら大変ですよね。
ペットの病気ではいきなり10〜30万以上かかるケースもあり、家計にとっては大きな出費です。
ペット保険があれば一部の治療費を保険金でカバーすることができます。自己負担額は残るものの、補償があることで家計へのダメージを抑えることができます。
貯金が苦手、十分な貯蓄がない場合には、ペット保険が非常に助けになるでしょう。



結局は人間の医療保険と一緒の考え方だね。



得する人は得するし、損する人は損する。さっきも言ってたけどギャンブル性が強いわよね。
ペットを絶対に見捨てたくない人
急な出費に耐えられるお金を持っていないのとセットで考えたほうが良いのが、『ペットが病気になったら絶対に見捨てたくない』と思っている場合です。
ペットが病気やケガをした際に、最大限の治療を受けさせてあげたいという気持ちは当然持っていてほしい気持ちです。でも、お金がない場合、それが自分たちを大きく苦しめるんですよね。
結構、Youtubeなどの動画では「いらない」ってバッサリと切っている方は多いですが、いざ病気になったらそんなに簡単に割り切れるものでもないのがペットという存在なのかなと思います。
そして、その際に治療費を心配しなくても済むように、ペット保険に加入しておくことは賢明です。
ペット保険はいらないと思われる方もいらっしゃいますが、家族同然のペットの健康への責任を考えると、再考する価値がある選択肢です。



う…、病気で苦しんでいる時に放置されたらやだなぁ…



そうそう。長年過ごした家族だからこそ放っておけなくなるの。でも、今は人間にとって世知辛い世の中だから、みんな保険加入を悩むのよね。
ペット保険、みんなはどうしている?



ペット保険って他の人はどのくらい加入しているもんなんだろ?
加入率は約20%程度と言われています。それぞれの理由や、使った時の声を聞いてみましょう。
加入した人の声
加入した人の声としては「急な高額出費に対応できる」、「毎回の支払いが減って助かる」、「すでに老猫だからやめられない」という内容ですね。
加入していない人の声
加入していない人の声は「保険の代わりに猫貯金をしている」、「限度額があるから意味ない」、「ペット保険は高い」という内容ですね。
ペット保険に加入する際の注意点



ペット保険に加入してぇ!って人は何に注意するべきなんでぇ?
保険適用できない動物病院がある
ペット保険に加入するときには、保険金請求ができる動物病院が限られていることに注意が必要です。いくら良い保険でも、利用したい病院で適用されないなら、ペット保険はいらないと感じるでしょう。
契約書や保険のパンフレットで確認し、利用頻度が高い動物病院が保険適用可能かどうかを確認してから加入することが重要ですね。



いつも行く病院にしっかり確認しておきなさいよ!
加入に年齢制限がある
ペット保険には通常、加入できる年齢に制限があります。
特に高齢のペットは新たな保険に加入できない場合が多いです。ペットの寿命や健康状態を考慮しながら、早めに保険を検討することが重要ですね。
もし、高齢で加入が難しい場合、予防や治療費を自己負担することも視野に入れておくと良いでしょう。



飼うと同時に保険加入も考えておこうね。
病気や、ケガなど健康状態次第で加入できない可能性がある
ペット保険に加入する際には、ペットの健康状態が大きな役割を果たします。すでに病気やケガをしている場合、その状態によっては保険に加入できないこともあります。
事前にペットの健康診断を受け、現在の健康状態を把握してから保険を検討することが推奨されます。これにより、適切な補償を受けられる可能性が高まります。



太らないように気をつけないとねぇ〜。
ワクチンや、避妊には使えない
ペット保険は、基本的に病気やケガの治療費を補償しますが、ワクチン接種や避妊手術は補償対象外となる場合がほとんどです。これらの予防的な措置は飼い主の責任で自己負担することになります。
ペット保険が必要な理由をよく考慮し、予防費用も年間の予算に含めるように心掛けておきましょう。



正直、これは結構痛いのよね〜。
犬や、猫以外の小動物対象の保険は少ない
ペット保険は、犬や猫を対象としたものが主流ですが、他の小動物(ウサギやハムスターなど)に対応した保険は限られています。このため、犬や猫以外のペットを飼っている場合、適切な保険を見つけることは難しいでしょう。
ペット保険の必要性を考える際には、自分の飼っているペットの種類も重要な要素になります。



ぼ、僕は臆病だけど小動物じゃないから保険適用!
ペットだけではなく、人間も審査の対象になる
ペット保険に加入する際には、ペットの健康状態だけでなく飼い主の信用情報も審査の対象となることがあります。
基準はお金などの資産額や、今まで支払ってきた返済記録、現在の仕事など収入源などが審査対象です。保険会社によっては、飼い主の信用情報に問題があると加入を拒否されることもあるため、注意が必要です。



お前たち人間もしっかり見られているぞ。まぁ、真っ当に過ごしていれば特に問題にはならないはずだ。
まとめと結論



今回は『ペット保険がいるかいらないか』についてだったけど、どうだったかな?



うーん、大変だけど運動もしないとな〜。



かかりつけの病院で使えるのかを調べておくのは重要ね…。



入る・入らないは総合的に判断しないと難しいだろうな。結局、しっかり貯蓄しておくのが一番かと俺は思う。
今回も見ていただきありがとうございました!
ペット保険が必要かどうかは千差万別。
基本は保険に頼らず貯蓄で良いと猫田助では推奨していますが、ペット保険の「いる・いらない」を判断する際には、自分の財政状況やリスク許容度、ペットの健康状態などを総合的に考慮することが重要です。
結局のところ、ペット保険に加入するかどうかの決定は、個々の飼い主の責任とペットへの愛情に基づくものとなりますね。
いろんな考えを見たり、聞いたりして、検討してみてください。検討すること自体が、『愛しているという証明』なのですから。
それでは今回も猫田助、完了!
他にも猫のペット保険についてまとめているので、ぜひご覧ください。