今回のテーマは『猫の適切な食事回数と時間、量について』というテーマについてお話していきます。
我が家に迎えて3ヶ月になる保護猫の『ミケ』の食事で悩んでいます。共働きで日中は留守にすることが多く、朝まとめて餌を置いていくのですが、夜帰ってきても残っていることがあったり、反対にがっついてすぐに全部食べてしまって、お腹が空いて夜中に鳴くこともあって…。適切な食事回数や、どれくらいの量を与えればいいのかが分からず、このままで健康に影響がないか心配です。
愛する猫さんの健康のために、毎日の食事がとっても大切だってことは、誰もが分かっていることですよね。
でも、いざ『適切な食事回数』や『最適な量』となると、何が正解なのか分からなくなってしまうことも。
この記事では、そんな皆さんの不安を解消できるよう、猫の食事回数、時間、そして量の基本的な考え方から、ライフステージに合わせた調整方法、さらには困った時の対処法まで、分かりやすく解説していきます。
猫の食事回数、年齢でどう変わる?

猫のメシの回数ってあると思うんだけどよ、年によって違いがあるのかい?


猫の食事回数は、年齢によって大きく変わってきます。子猫、成猫、老猫では、必要なエネルギー量や消化能力が異なるため、それぞれに合った回数で食事を与えることが大切なんです。
子猫の場合:少量頻回が基本
子猫は成長が著しく、多くのエネルギーを必要としますが、一度にたくさん食べることができません。そのため、消化器官に負担をかけず、安定して栄養を摂取できるよう、少量ずつ頻繁に食事を与えるのが基本です。
生後2ヶ月頃までは1日5〜6回、生後半年までは1日3〜4回を目安にしましょう。
猫の月齢 | 1日の給与量 |
---|---|
1~2 | 40~55g |
2~3 | 55~65g |
3~6 | 65~80g |
6~9 | 80g |
9~12 | 80g |





置き餌にする場合は、フードの鮮度や衛生面に十分注意して、夏場は特に傷まないよう小まめに交換してね。
成猫の場合:1日2〜3回が一般的
成猫になると、消化器官も発達し、一度に摂取できる量も増えます。猫の習性として、少量を複数回に分けて食べることがあるので、一般的には1日2回~3回に分けて食事を与えるのが良いでしょう。
朝と晩の2回にすることで、飼い主さんの生活リズムにも合わせやすく、猫も規則正しい食生活を送れます。
成猫の体重維持をする場合
猫の体重 | 1日の給与量 |
---|---|
2~3㎏ | 30~45g |
3~4㎏ | 45~60g |
4~5㎏ | 60~70g |
5~6㎏ | 70~85g |
6~7㎏ | 85~100g |


太り気味で体重が気になる場合
猫の体重 | 1日の給与量 |
---|---|
2~3㎏ | 25~35g |
3~4㎏ | 35~45g |
4~5㎏ | 45~55g |
5~6㎏ | 55~70g |
6~7㎏ | 70~80g |





置き餌にするといつでも食べられるけど、食べ過ぎちゃって肥満になっちゃうかも…。



特に多頭飼いの場合は、フードの管理が難しくなるわ。
老猫の場合:消化吸収に配慮
老猫は、消化機能が衰えたり、食欲が落ちたりすることがあります。一度に消化できる量も減るため、子猫と同様に、少量ずつ回数を増やして与えるのがおすすめです。
1日3〜4回に分けて与えると、胃腸への負担を減らし、安定した栄養を摂取できます。 消化しやすいように、ウェットフードを混ぜたり、ふやかしてあげたりするのも良いでしょう。
7歳からシニア期突入!(例:活動量低下、太り気味になる)
猫の体重 | 1日の給与量 |
---|---|
2~3kg | 30~40g |
3~4kg | 40~55g |
4~5kg | 55~70g |
5~6㎏ | 70~85g |
6~7㎏ | 85~100g |


11歳から老化の兆候が徐々に出てくる!(例:食欲低下、痩せ始める、毛並みが悪くなる)
猫の体重 | 1日の給与量 |
---|---|
2~3㎏ | 30~50g |
3~4㎏ | 50~65g |
4~5㎏ | 65~80g |
5~6㎏ | 80~95g |
6~7㎏ | 95~110g |


15歳から老齢期に入り、老化現象が見られる!(例:痩せすぎ注意、認知機能低下)
猫の体重 | 1日の給与量 |
---|---|
2~3㎏ | 40~60g |
3~4㎏ | 60~80g |
4~5㎏ | 80~105g |
5~6㎏ | 105~125g |
6~7㎏ | 125~145g |





食欲が落ちてる場合は、フードの温度を人肌程度に温めて香りを立たせたりするといいよ~。
適切な食事量を見極めるには?
愛猫に与える適切な食事量は、フードの種類、年齢、体重、活動量、そして避妊・去勢の有無によって大きく異なります。
目安となるのは、フードのパッケージに記載されている『給与量ガイド』と、体型から判断する『ボディコンディションスコア(BCS)』です。


パッケージ表示を参考に
ほとんどのキャットフードのパッケージには、体重や年齢に応じた1日の給与量がグラム単位で記載されています。まずはこれを基準に与え始めましょう。ただし、これはあくまで一般的な目安であり、猫の個体差によって調整が必要です。



高カロリーなものとそうでないものとでは、与える量が全然違うから必ず今与えているフードの表示を確認するんだぞ。



キッチンスケールなどの正確な計量器を使って量ることで、与えすぎや不足を防ぐことができるよ~。


ボディコンディションスコア(BCS)でチェック!
引用元:猫様のいる暮らし 猫の肥満対策|標準体重や太りすぎチェック方法、子猫の体重の増え方まで
BCSは、猫の体型を見て肥満度を判断する指標です。1〜5段階(または1〜9段階)で評価され、理想的な体型は3(9段階の場合は5)とされています。定期的に愛猫の体を触ってチェックし、食事量を調整しましょう。
BCSが低い場合(痩せすぎ) | 肋骨が浮き出て見え、触ると骨がゴツゴツと感じられます。もう少し食事量を増やす必要があるかもしれません。 |
BCSが理想的な場合 | 肋骨は触ると感じられるが、見た目には分かりません。腰のくびれも適度に見られます。 |
BCSが高い場合(肥満気味) | 肋骨が触りにくく、腰のくびれが見られません。食事量を減らすか、運動量を増やす検討が必要です。 |



月に一度は愛猫の体重を測り、BCSと合わせて記録しておくと、健康状態の変化に気づきやすくなるぞ。



体重だけじゃなくて、お腹周りや背中を優しく触ってみて、脂肪の付き具合を確認する習慣をつけなさい!
猫の食事時間、規則性が大切な理由と置き餌の考え方
食事を与える時間も、猫の心身の健康にとって非常に重要です。規則正しい食事は、猫の体内時計を整え、ストレス軽減にもつながります。
規則正しい食事がもたらすメリット
毎日決まった時間に食事を与えることで、猫は安心感を得られ、精神的に安定しやすくなります。特に猫は環境の変化に敏感なので、ご飯の時間が予測できると生活リズムが安定します。
また、消化器系も規則正しく働くようになり、下痢や便秘といったトラブルの予防にもつながります。





朝と夜など、飼い主さんの生活リズムに合わせて、毎日できるだけ同じ時間帯に食事を与えるように心がけてね。
置き餌のメリット・デメリット
「いつでも食べられるように」と置き餌をしている飼い主さんもいるかもしれません。ですが、置き餌にはメリットとデメリットがあります。
メリット | デメリット |
---|---|
猫が好きな時に食事ができるため、ストレスが少ない。 子猫や多頭飼いの場合は、自分のペースで食べられる。 | 過食による肥満のリスクがある。 衛生面で問題が生じやすく、特に夏はフードが傷みやすい。 猫や同居動物が食べてしまう可能性がある。食事量の管理がしにくい。 |



置き餌をする場合は、新鮮さを保つために少量ずつ頻繁に交換して食べ残しはすぐに片付けるようにしましょー。



体重管理が必要な猫や、多頭飼いで他の猫が食べちゃう場合は、時間を決めて与えることを検討してね~。
ライフステージに合わせた食事は病気の予防や、心身の安定に繋がる!



毎日の食事の時間は、愛猫との大切なコミュニケーションの時間だからよく観察してね。体調の変化にも気づきやすくなるよ。



新しいご飯やおやつを与える時は少量から始めましょうね。



肥満は様々な病気の原因になるから愛猫の適正体重を維持できるよう、食事量と運動量のバランスを意識してほしいな…。
愛する猫の健康を守る上で、食事回数、時間、そして量を適切に管理することは非常に大切です。猫のライフステージや個々の状態に合わせた食事の工夫は、病気の予防や心身の安定にもつながります。
この記事が、あなたの愛する保護猫ちゃんの健康で幸せな毎日のための一助となれば幸いです。
それでは猫田助、完了!
他にも保護猫のキャットフードに関しての情報をまとめているので、ぜひご覧ください。